先週一週間はレッスンお休み、夏休みでした。コロナ感染者が爆発的に増え、国や都に何か言われなくたって、もう外に出たくない状況になりました。そんなこの1週間、久しぶりにピアノの練習に明け暮れました。習い始めから大学入学まで師事していた和南城洋子先生(元昭和音楽大学講師)のところに久しぶりに伺うことになり、その時にレッスンして頂く曲3曲の練習を始めました。日々、レッスンで取り扱う曲はひと通りさらってはいますが、パリの学生だった時並みに練習したのは本当に久しぶりです。あの頃は、たくさんの課題を限られた時間の中でこなしていくのが楽しくて楽しくて。あの経験で、期限があることは絶対できるという自信がつきました。
練習しているのは、ショパンのバラード第3番、リストの森のざわめき、ベートーヴェンの月光ソナタの第1楽章。最近数多く見たショパンコンの予備予選やピティナ特級の動画にも影響されて、また自分自身の演奏を見直し、向き合うことが楽しみになりました。
ある先生がセミナーか何かで「なぜピアノの練習は毎日しないとならないか、それはやったことを忘れないためです」と話されていましたが、まさにそうだと実感しています。昨日やったところまでを忘れないうちに確認してさらに次のことを積み重ねていく、まるで1本の糸が切れてしまわないように繋いでいくような作業です。
ショパンは以前パリで学びましたが、改めて弾いてみると新しい発想が浮かんできて、また違った景色が見えています。リストは1から譜読みです。だんだん全体が把握できてきました。ベートーヴェンは昔からなんとなく弾いてはいましたが、シンプルなだけにどう弾いたらよいか難しいです。下手に弾くとただただ退屈な演奏になってしまいます。
練習しているうちに、指導に関する新しい発想も浮かんできて、私がこのペースで頑張れば、きっと生徒ももっと上手になっていくだろうと思いました。ただ、夏休みが終わると、ピアノの練習を3~4時間コンスタントに取るのは至難の業です。でも「糸」が切れてしまわないようにがんばろうと思っています。