1月26日曜日、新春コンサートが無事終了いたしました!前日は雪が降り、降り積もったら大変だなと心配していましたが、当日は雨になり午後には陽射しも見えていました。またこの時期はインフルエンザや風邪が心配でしたが、一人も欠席することなく参加できてほっとしました。
コンサートのコンセプトは、誰もが主役で、コンサート全体をひとつの演劇や映画のようにまるごと楽しんでもらうことです。かつて仕事をしていた音楽教室では、自分の出番が終わったら帰ってしまう⁈ということがよくあって、我が子だけ見れればいいという保護者の方も。そうではなくて、全ての出演者の演奏、成長に心から拍手を送れるような温かい会にしたかったのです。あの子よりこの子の方が上手い、ではなく、それぞれの個性が花開くようなステージにしたかったのです。
さて、第1部では年長さんから小学5年生までのソロと全員の連弾。第2部では小学6年生以上の生徒さんがソロの演奏をしてくれました。名前をアナウンスしてもらうと、舞台袖で緊張した様子の子供たちの背中をぽんっと押して、「はいっ!いってらっしゃい!」と送り出します。直前のリハーサルより、みんな集中力が高く立派に演奏していました。中には思ったような演奏ができなくて苦笑いをして舞台袖に戻ってくる子もいましたが、ステージというのは、予想しないようなことが起きることもあります。ひとりで舞台に立つというのは、自分しか頼るものはなく、その中で集中力、耳を使いながらの、また何かあった時の判断力、修正する対応力、解決力といった力をフルに使わないとなりません。みんな立派に演奏しましたよ。素晴らしい!
選曲の時は、希望を聞いたり、私が勧めた数曲から選んでもらったりして、話し合いながら決めていきました。中には今現在の力で弾くのには難しい曲を希望してくる子もいますが、そこは様子を見ながら、他の曲にすることもあれば、本人の情熱がすごいと感じる場合にはそのままにすることもあります。
この日のためにみんな練習を重ねてきたわけですが、その成長ぶりに驚かされる場面がいくつもありました。その原点は何かというと「感動」。先日テレビで、それまで全くピアノを弾いたことがない漁師さんが、フジコヘミングの弾くラ カンパネラに感動し、1日8時間の練習を7年間続けて弾けるようになったという話をやっていました。その時、かつてピアニストの海老彰子さんが、モチベーションというのは感動から生まれるとお話されていたのを思い出しました。この会に向けてのレッスンの中で、そのことを何度も実感させられました。
生徒さんの演奏が終わり、最後に生徒さんのお母さまでクラリネット奏者の塚本郁子さんとのデュオ、ウェーバー作曲GRAND DUO CONCERTANTの第3楽章を演奏しました。最近、室内楽を勉強しているので、前回もご一緒して下さった塚本さんとアンサンブルしたかったのです。軽快で明るく掛け合いが楽しい最初に続いて、中間部ではクラリネットの、オペラのアリアのような美しい旋律が流れます。ピアノパートも完全な伴奏ではなく、かなり華やかでした。塚本さんには素晴らしい演奏をして頂き、どうもありがとうございました。
プログラムが全て終了して、最後は表彰式です。ピアノ歴5年3人、8年1人、10年3人を表彰しました。賞状とメダルや盾、トロフィーを渡すときには、それぞれの生徒さんとの歴史を感じ、ジーンときました。
この会を開くにあたり、一生懸命準備をしてきた生徒さんとご家族の方々、プロのカメラマン(今回はなんと生徒のお母さま)そして、アナウンスや足台設置をお手伝い下さる長瀬里子さんと真砂圭子さんに改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
コンサートが終わって、多くの保護者の方から温かいお言葉を頂きました。とても嬉しいです。また次回に向けて頑張ります!