譜読みができるようになるまで

ピアノを長く楽しむために必要なことのひとつに楽譜を読む力があります。

新しい楽譜を見て、スラスラ弾ければ練習も楽しいものになるでしょう。

反対に、ひとつひとつの音符を読むのに骨を折っていたら、それは億劫になっても仕方ありません。

教室では、楽譜がスラスラ読めるようになるまで、様々なトレーニングをします。楽譜を読んで弾くには、実は色々な能力が必要です。

楽譜を見て→脳で情報を理解→体をどう使い、どこの鍵盤を弾くかを判断→弾いて音が出る→イメージした音だったか判断→楽譜を見て、というように、視覚・脳・運動能力・聴覚がフルに働いています。

ピアノを習うと頭が良くなるという所以は、このように1度に色々な能力を使うことで、脳が活性化するからなのでしょう。

 

楽譜がスムーズに読めるようになるために、私の教室ではカードやソルフェージュの本を使っています。

まずは単音のカード24枚を30秒くらいで読めるくらいまで繰り返し練習します。お家でも毎日読む練習をしてきてもらいます。読めるようになったら今度はカードの音を実際に鍵盤で弾きます。

それができたら、かたまり読みをします。まずは2度続きの5つの音符と3度続きの5つの音符を別々に読んで弾きます。スピードがあがってきたら、2度3度をまぜて読みながら弾きます。

その次の段階では、2度3度がまざった5つの音をやはり読んで弾きます。

この楽譜と鍵盤を結びつける力はピアノを弾くにあたって必要不可欠なもの、本当に大事なところです。

 

これと並行して、呉暁先生著のリズムとソルフェージュを毎回のレッスンのピアノを弾く前にやります。

リズム譜をたたくこと。この本では、4分の4や4分の3だけでなく、始めの頃から2分の2、8分の3、4分の5なども

出てきます。

また視唱もします。音を読むこととリズムを統合させたのが歌です。音程やフレーズに気をつけて歌います。

慣れてきた生徒さんには、アナリーゼをしてもらって、それがやがては自分が弾いている曲にも応用できるようになります。

それから大事なのは、毎週新しい楽譜をたくさん読むことです。そうすることでスキルはどんどん上がります。

導入期、5冊くらい10曲近く練習している生徒さんも少なくありません。

最初にこの力をつけておけば、塾通いが始まっても、中学生になっても効率よく練習できるようになります。

 

さて、今日レッスンに来てくれた小学1年生のRちゃん。

単音24枚を鍵盤で弾く練習を毎日頑張って、ここ最近、急に楽譜を読むのが速くなってきました。

今は2度3度のカードを読んで弾いているところです。次の曲を予習している段階で、どんどん弾けるように

なってきました。

「100曲マスター」シートもなんと2枚目です。今日も8スタンプもゲットしました!